プロオーケストラでご活躍されている方、海外でご活躍されている方など、過去19回のハートフルコンサートに出演された素晴らしい千曲市ゆかりの音楽家が集まるガラコンサート。私も2011年の第11回「管楽器の魅力と響宴」、2015年の第14回「まるごとサックス」の回に出演させていただきました。
そんなコンサート「第20回 ハートフルコンサート」が、2月25日(日)に千曲市のあんずホールで開催されます。私は同郷で、音大の同じ門下で研鑽を積んだサックス奏者の松澤佐希子さんとともに、サンジュレーの《デュオ・コンチェルタンテ》の2・3楽章を(ちなみに、1楽章は、2015年の第14回で演奏をしました)、また、ヴァイオリンの宮坂裕子さん、ピアノの瀬在晶子さんとご一緒させていただいて、ブラームスの《ホルン三重奏曲 作品40》から第1楽章、他を演奏させていただきます。
ブラームスのホルン三重奏曲は、ホルンパートをアルトサックスで演奏させていただきます。ブラームス先生がホルンのために書いたパートをサックスで演奏するということを、本職のホルン奏者に話をすると困惑されるのですが、サックスのための曲は残していないドイツロマン派の巨匠、ヨハネス・ブラームスの作品に関われることに、私はワクワクしています!
ブラームスが想定したホルンのイメージを汚すことなく、しかしサックスの良さも音に乗せるにはどうするのが最も良いか…色々思案した上で、どうしても使用したい楽器が出てきました。現代ではクラリネットのメーカーとして有名な「Buffet Crampon」が30年ほど前に製造していたPrestige(プレスティージュ)という銘器。一般的なサックスは真鍮製ですが(私の楽器もお高い金メッキ仕上げではあるものの、素材は真鍮)、このPrestigeは銅製なのです。銅なので赤みがかった色をしていて、通称「赤ベル」と呼ばれます。また、現在もCramponからはSenzo(センゾ)というこれまた銅製の素敵な後継機種が出ていますが、しかし30年前のPrestigeとはなかなか同じではありません。そんなPrestigeは、びっくりするほど遠鳴りしつつ、非常にまろやかな音色を持っています。私の中のイメージはまさにホルンのよう。そんなわけで、このPrestigeを所有している、私の音大同期の友人に頼んで、今回の本番のために貸してもらうことになりました。
会場の千曲市のあんずホール(現在はネーミングライツで「信州の幸 あんずホール」という名称)は、私にとっては過去のハートフルコンサートのみならず、高校時代の吹奏楽班の演奏会や幼少期のピアノの発表会等、何度も何度もステージに立った、言わばホームグラウンド。ここ数年は、このホールのステージに立つ機会に巡り会えませんでしたが、ひさしぶりのあんずの舞台と響きが楽しみです。
そして、長野でBuffet CramponのPrestigeの音を聴いていただけることも、レアなのではと思います。素晴らしい出演者の皆さまの演奏と共に、是非お楽しみください♪
チケットは、プレイガイドの他、このWebサイトの問い合わせページからご用命いただくことも可能です。是非ご連絡ください。
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